改めて自身を振り返ってみると、私は「Why型」の人間だと思います。物心ついた頃から、物事や人々の営みについて、ただ「こういうものだから」と言われても納得できず、なぜそうなのかを理解しようと、常に「Why?」を積み重ねてきました。こうした気質から育まれたのが「構造化する力」。これは物事の成り立ちや構成要素などを素早く理解する力であり、知識を増やしたり、課題を解決したりする上で非常に有効で、これまでのビジネスの成長に大いに役立っています。
一方で、このような性格から、周囲からは「面倒くさい奴」と思われがちで、組織によってはなじまない性格だと認識しています。私と同様の気質を持っている方は、同じように周囲からはマイナスに捉えられる経験をされているかもしれません。しかし、私自身が「Why型」の人間であるため、ベーシックではむしろそのような方々を歓迎していますし、そのような気質を存分に発揮いただけると考えています。
創業当初のベーシックは、最適なサービスを求める人々と、そのサービスを提供する企業をマッチングする仕組みが確立されていなかった時代に、分野ごとのサービスや価格をまとめて比較する「比較サイト」をいち早く事業化することで成長してきました。
そこで役立ったのが、やはり構造化の力。比較サイトに求められる構造を紐解いたところ、機能は大きく3つのパターンしかなく、それらに対応するCMSを構築することで、複数の領域への横展開を可能にしました。加えて、各業界のトップ企業さえ押さえれば、その業界の企業を一気に獲得できるという成功パターンに気づけたことで、スピーディーな事業成長を実現しました。
構造化する力を培っていけば、物事の普遍的な要素を見抜き、機能や戦略に落とし込むことができるので、事業の成長だけではなく、結果的に社会のさまざまな問題の解決にもつながっていきます。
私が事業の根幹に置いているのが、「各自の強みが活かされる社会にしたい」という思いです。各個人に留まらず各企業にも個性や強みがある。日々煩わしいことに惑わされることなく、その強みがシンプルに発揮される世界こそが理想であると考えています。
昨今、あらゆる情報がインターネット上で公開され、買い手側が情報を探し、選んでいく社会になりました。法人取引においてもそれは同様で、これまで営業マン中心であった初期接触は、今やインターネットを介して行われています。そのためには企業側がいかに情報を発信できるかが重要であり、その手法としてWebマーケティングが鍵となります。しかし、多くの企業は、これまで携わったことのないWebマーケティングというものの解釈および取り組み方に頭を抱えています。我々はこの法人取引におけるWebマーケティングを定義し、型化、そしてそれを簡単に実行するSaaSを提供することで、この課題解決に取り組んでいます。
難しいことを簡単にして、誰でも行える仕組みを作ることができれば、企業はそれぞれの強みを発揮し、固有の価値を生むための仕事に専念できるようになる。それを実現するために、「Webマーケティングの大衆化」へ向けた挑戦を行っています。
組織としてのベーシックの強みは、何事も首尾一貫していること。それは会社の方針や戦略などを、熟慮に熟慮、議論に議論を重ねて煮詰めてきたからこそです。直感的に正しいと確信できたことでも、やはり「Why?」にこだわって考え抜く。そうやってトップの方針や発言を一貫させているからこそ、社員が迷いなく業務に集中できていると考えます。
その上で、業務マネジメントがミッションツリー構造になっていて、1人ひとりの役割や目標を明確にした上で、その成果をしっかりと評価し、チームにフィードバックする人事制度が備わっています。加えて、basic powerを軸として、チームとしての一体感の醸成に努めてきた結果、同じ目線で挑戦する仲間と切磋琢磨できる環境になっています。働きがいのある組織づくり、成長できる組織づくりに励んできた結果が、今のベーシックという組織に現れているのです。
今、ベーシックが求める人材像としては、ミッション・ビジョン、そして「basic power」に共感してもらえること。チームとして価値を生み出すには、メンバーが一丸となって同じ目標に向かって試行錯誤し、学びを進化させられるかが問われるので、根本的な価値観は共有しておきたい。
一方で、その上で多様性も重視しています。鍋料理に例えれば、白菜やゴボウ、ニンジンなど色んな具材が入っているからこそ、味に深みが出るもの。どんな野菜を入れてもいいけれど、「無農薬」という根幹だけはこだわりたい、そんなイメージでしょうか。多様な個性を求める中で、ミッション・ビジョンには誰もが共通の理解を示し賛同している。つまり同質化の上に一人ひとりの多様性が活かされる環境です。
加えて、その中でも求めたいのは「オタク的な力」。困難な問題を解決していくには、物事を表面的でなく、オタク的に深堀りして、造詣を深めていく必要があります。我々が取り組んでいるBtoBの領域において、顧客の業務プロセスの理解に徹底的に向き合い、顧客の課題解決に寄り添える、そんな人にぜひ仲間になって欲しいと考えています。
新たなフィールドへの転身を考えている皆さんにお伝えしたいメッセージは「成長は挑戦からしか得られない」ということ。
今のベーシックにはその挑戦があふれています。難しいことを簡単にして誰もが強みを発揮できる仕組みをつくる。そのためにWebマーケティングの大衆化をしていく。非常に困難な挑戦ではありますが、だからこそ挑戦する意義があります。その困難な挑戦に、ボートメンバーをはじめとした社員とともに取り組むことで、必ずや成長を実感できるはずです。それだけの魅力と可能性を持った環境であることを、自信をもってお伝えします。
挑戦と成長、そして社会貢献の連鎖に、ぜひ皆さんも加わってください!